高血圧の原因のほとんどが不明

高血圧の原因には、「二次性高血圧」と「本能性高血圧」のに種類に大まかに区別できます。
前者は何らかの疾患や、薬の副作用などを環境因子とした高血圧を指します。後者は様々な要因が複雑に絡んだ、原因が不明の高血圧を意味します。
高血圧の全ての国内患者数を1とすると、0.9(90%)は本能性高血圧ですが、残りの0.1(10%)は二次性高血圧という統計結果が出ています。
ところがこれを年齢で見ると、二次性高血圧の約50%が35歳以下の若年性高血圧であることが判っています。

二次性高血圧のほとんどの原因は、何らかの疾患であることが解明されています。
その疾患の原因ごとに、腎性や内分泌性をはじめ、心臓血管性や神経性、妊娠中毒性、外因性などに分類されます。
特に腎性高血圧は、二次性高血圧の75%を占める結果が出ており、さらに腎臓の部位によって、高血圧をはじめとした諸症状も変わります。
腎性高血圧には実質性と血管性に分かれますが、いずれにしても血尿やタンパク尿、むくみや貧血などの諸症状をともなうことがあります。

二次性高血圧の診断では、本能性高血圧と見分ける必要性から様々な検査を行い、原因疾患の特定や進行度を判定します。
また疾患の因子や既往歴、自覚症状などの詳細な問診も行い、総合的な観点で診断を下します。
二次性高血圧の予防については降圧剤などの薬物療法に加え、食事や飲酒、精神的負担、寒暖差による環境の変化などへの管理コントロールが中心となります。
食事は脂肪分を控え、アルコールは降圧剤の効果を低減させてしまうので、大量に飲酒したり常飲するのは止める必要があります。

また寒くなると血圧が上昇するので、冬場の浴室などは脳卒中の危険スポットとして注意を要します。浴室の脱衣所は予め温めて、湯船の温度はぬるめに設定するなどの工夫が必要です。
さらに精神的負担も血圧上昇の環境因子になるので、日ごろからなるべく精神的に負担をかけないことが大切です。
例えば好きな音楽を聴いたり、メンタルコントロールを学ぶなど、リラックスできる環境づくりを心がけることが重要です。

原因不明の高血圧は解明できていない

原因不明の高血圧は、「本能性高血圧」と呼ばれます。
そして、高血圧の傾向にある全国内患者数を1とした場合、そのうちの0.9(90%)が本態性高血圧という統計結果が出ています。
つまり高血圧のほとんどは、原因を解明できていないのが実情なのです。ただし本能性高血圧の原因には諸説あり、そのなかでも毛細血管の血流不足は代表的な説の1つです。

毛細血管は大動脈から小動脈、さらにそこから枝分かれして、人体全体を網の目のごとく隈なく網羅しています。
そして人体に必要不可欠な酸素や栄養素は、この毛細血管を経由して人体の隅々へ供給されるのです。
またその逆に、体内の老廃物や二酸化炭素は毛細血管から小動脈、そして大動脈へと回収されていきます。
ところがこの毛細血管が何らかの原因で詰まったり切断されたり、あるいは消滅してしまうと、身体全体の循環が損なわれ、様々な疾患となって現れます。

実は高血圧症状もその1つなのです。元々身体の構造上、心臓に遠い血管ほど血行の循環はあまり良くありません。
そこへさらに毛細血管に異常があると、心臓はより強い圧力で血液を送り出し、毛細血管の血流不足を解消しようとします。これこそが血圧が高くなるカラクリです。
ところが血圧が高くなるほど、毛細血管はより疲弊して衰え、最後は懐死してしまいます。依然として血液不足は続くので、心臓はより強い圧力で血液を押し出そうとします。
このような悪循環によって、慢性的に血圧が高くなるのです。ある説によると、毛細血管は老化とともに減り続け、60歳までにはピーク時の40%が失われると言われます。

したがって、毛細血管の衰えは避けて通れないとも言えますが、様々な予防医療により、その衰えをできるだけ遅らせることは可能です。
もちろん老化以外の環境因子でも、血圧が高くなるので注意が必要です。
例えば寒い季節になると、全身の毛細血管が収縮して血流不足になるので、ここでも心臓は圧力を強めて血圧が高くなります。